大正13年12月
12月1日(月)晴 12月分月謝を払う。経済学の試験は15日と決定す。父、東京に遊びに出て、月島校に寄る。夜、父は竹須さんの湯に行く。吉川君に昨日の礼手紙を出す。 12月2日(火)晴 時澤方より亀屋洋菓子をくださる。規矩士兄、武高日。夜、田坂、竹澤、藤…
12月8日(月)晴 父、山上方に移転祝いに出る。午前中虎之助氏、来訪さる。父、三又にて余の腕時計(7円80銭)を買う。6時頃2回小微震珍しくあった。湯に入る。」 三郎氏は腕時計を買ってもらいました。下のウェブサイトによると、関東大震災のあと、ちょう…
12月18日(木)晴 敬一兄、日中しばらく起きている。夕方、相生町の角蔵氏来訪。明日、杉田の葬式に出席するとのことで、香料(5円)をついでに届けてもらう。露木氏、「受験と学生」を返す。 12月19日(金)晴 夕方竹須おばさん来たり。稲荷寿司をくださる…
12月21日(日)晴 9時半に余は家を出て、横浜本牧に向かう。横浜駅まで往復57銭である。 一年ばかり横浜方面に行ったことがないので、だいぶ変わった。横浜駅はほとんど内部の修繕が出来て、昔の様になった。駅前も整理が出来て、以前の横浜を思い出した。市…
12月22日(月)晴 今朝は非常に寒かった。敬一兄、本日より月島校に出る。隣の後藤氏、我が家の井戸に着物を着せる。毎朝井戸が凍ってしうので、母、困る。午後、父散歩に出る。また、国民新聞の見本を入れる。夜、山田君に返事を出す。また赤山修三君に時候…
12月27日(土)曇りのち一時小雨 午前中、時澤、朝比奈、池田メーブル、市川氏来訪。市川氏は指を負傷せるにより、授業はせず。歳暮としてネクタイ2本をくださる。氏の話によると、鶴見の副島氏は稽古を今後辞める由。池田氏はクリスマスの贈り物として靴下…
12月30日(火)曇り 朝、隣家の後藤氏より玉子折をくださる。竹須方より生花を貸してくださる。粟餅本日来たる。余は少し風邪の気分だ。父の風邪も完全に治らぬ。夜、田坂、井口、竹澤、中西、伏島(弟)来訪。田坂氏は亀屋5円切手を、中西氏は伊藤呉服店5円…