田中三郎の日記

カテゴリーに月ごとに分類してあります。カテゴリーをクリックしてから入ると読みやすいと思います。

大正13年8月

112.大正13年7月28日から8月1日。木村さんのピアノ。共益商社書店から原書を買った。敬一兄は音楽講習会講師をする。

7月28日(月)曇り時々晴朝、散歩する。午後、規矩士兄は多摩川に散歩に行く。夜、父、敬一兄、規矩士兄外に出る。湯に入る。本日同声会の名簿来たる。敬一兄は講習会の準備で忙しい。 7月29日(火)晴 節約は大なる歳入なり 明治天皇祭(正則休業) 父は医…

114.大正13年8月2日から8月14日まで。カルピスをもらった。腸チフス。

8月2日(土)晴 余は朝早く東京に行き、『文章規範新話(古本)』を70銭で買う。父は医者を休む。夕方余は散歩。共益商社より10数冊の原書が届く。今日はピアノ稽古日。夜食に一同うな丼。夜、規矩士兄、父は水神下散歩。水神下は昨日より3日間お祭りの由。…

115.大正13年8月15日 腸チフスの衛生の映画を見に行った。

(久しぶりに長い日記を書きました) 8月15日(金)曇り 今日は大変涼しい。青山学院よりの返事が遅いので、余は青山に行ってみる。門番に聞いてみると、いずれ門前に生徒編入募集広告を出すと。それより正則に行く。受験と学生9月号を買う。 午後、父、規矩…

116.大正13年8月16日から20日 どこかの大学の編入試験受験を考える。

8月16日(土)曇り 水が出ないので困る。敬一兄は本日月島校より帰る。これで夏の宿直は終わる。午前10時、父、敬一兄の代理で大井町役場に御下賜金(12円)を受領に出る。これは横浜市役所より役場に廻送されたもの。始めて御下賜金を受けた。父のは未だ来…

117.大正13年8月21日1.規矩士兄は音楽学校同僚の安藤幸さんの兄のお悔やみに行く。モジューヒンのリサイタル1

「8月21日(木)晴 風 規矩士兄は午後、安藤(音校のヴァイオリン先生)氏の兄、死去により、その悔やみに安藤方へ行く。」 この方のお悔やみに行ったのかもしれません。 ja.wikipedia.org 安藤幸氏の兄の一人は小説家の幸田露伴です。 幸田露伴の妹たちは音…

118.大正13年8月21日2.モジューヒンのリサイタル2

プログラム。(涼しき歌の夕)バス:エイ・アイ・モジューヒン氏 ソプラノ:クレオ・カリニ女史モジューヒン氏及びカリニ女史紹介のことば 山田耕筰第1部独唱:エイ・アイ・モジューヒン伴奏:クレオ・カリニグリンカ:歌劇「皇帝のための生命」スサーニンの…

119.大正13年8月22日から8月28日まで。井戸が枯れてしまったが大雨で解決。花火大会。

8月22日(金)曇り小雨 未だ井戸水が出ないので、府川方にもらいに行く。実に水がないと不便で困る。午後、規矩士兄、敬一兄散歩に出る。府川方に水の礼としてサツマイモをあげる。夜も規矩士兄、敬一兄散歩。湯に入る。 8月23日(土)曇りのち晴 本日は火星…

120.大正13年8月28日から8月31日まで。武高の生徒のためにヴァイオリンを選んだ。

8月29日(金)曇り 中央大学に提出すべき入学願書、履歴書を書く。また平町の虎之助氏に手紙を出す。敬一兄、少し風邪をひき、痰が出る。午後、武高の生徒の父兄来訪さる。右は規矩士兄が生徒の為、ヴァイオリンの選定をしたその礼である。カルルス煎餅をく…