田中三郎の日記

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大正13年4月

84.大正13年3月30日から4月3日まで。三郎氏は青山学院の入試に臨みます。今度こそ「サクラサク」でありますように。

3月30日(日)晴のち風 光陰矢の如し 朝、洋服屋、規矩士兄の仮縫いに来たる。規矩士兄、敬一兄は散歩に出る。高崎のピアノ披露会は来月9日という。午後父母は竹須方に行く。母は初めて外出するのである。いよいよ青山学院の試験が明後日となった。吉川君ま…

85.大正13年4月4日から4月6日まで。三郎氏予備校に通いだす。

三郎さんは「サクラチル」だったようです。残念.....。 「4月4日(金)曇り 今日は正則に行き、午後高等受験科に入る。月謝は3円で束脩1円取らる。また、他の研数学館、日土講習会、国民英学会の規則書をもらいに行く。正則の教科書を買う。The sketch-book,…

86.大正13年4月7日から4月12日まで。武高新学期。高崎の音楽会。稽古日なのに誰も来ない。メートル法のイベントに行った。

三郎氏は勉強を頑張りだしたらしく、記述が短くなっています。 「4月7日(月)雨のち曇り 午前中、余は独習。午後正則。定期を買う。3か月。学生券で9円50銭である。帰りにゴールドスミス・アンド・バイロンおよび英作文資料を買う。夜、湯に入る。 4月8日(…

87.大正13年4月13日から4月16日まで。神中の追悼会。音楽学校始業式。そして平穏な日々。

「4月13日(日)雨 規矩士兄は午前中東京に行ったが、午後は神中同期生の追悼会(9月1日の)が神奈川の勤行寺にあったので、それに出席す。片山先生始め、30名近くのクラスの人、来たる由。父は大井役場の前の杉江代書人方に行く。夜、湯に入る。父は竹須方…

88.大正13年4月17日から4月18日まで。海軍軍楽隊の演奏会とミェチスワフ・ムンツの演奏会の話

4月17日(木)薄曇り夜雨 朝、竹須方にいなり寿司をあげる。午後、佐藤政一氏、来訪さる。森永製菓を下さる。また、元泉のぶ氏、来られ、夜8時ごろまで遊んで行く。規矩士兄、駅まで送る。洋菓子を下さる。時澤妹、稽古に来たる。京都土産八ッ橋を下さる。隣…

89.大正13年4月19日から4月20日まで。規矩士兄はムンツのリサイタルに日参中1

4月19日(土))晴 午前余は帝国劇場事務所に規矩士兄の切符を買いに行く。また、余は頭髪を刈ってもらう。本日木村氏の紹介にて大谷氏稽古に来たる。菓子折りを下さる。虎之助氏新聞を見に来たる。大東文化学院生2名、作曲を頼みに来たる。夜、敬一兄水神下…

90.大正13年4月21日から4月24日まで。規矩士兄はムンツのリサイタルに日参中2

4月21日(月) 今日は母、杉田に行く。余は学校に行く途中、帝国ホテル演芸場にて、規矩士兄のため、明日の音楽会入場券を買う。午前中洋服屋のかみさん来たる。夕方東京高等学校生徒来たる。 この日はムンツ氏のリサイタルはお休みのようです。そして三郎氏…

91.大正13年4月25日から4月30日まで。筍ご飯。小山作之助氏祝賀演奏会。

4月25日(金)曇り夕方小雨 規矩士兄は小山先生の音楽会が近づいたので忙しい。本日も学校に出る。朝、品川郵便局より父の貯金通帳調査するにつき、特急に出頭すべしとの通知あり。父は最速行く。 余は友人、荒波覚一君に手紙を出す。夜、筍ご飯を食す。本日…